「仕事はまずは3年続けるべき」とはよく聞く話ですが、今や20代での転職は珍しくない時代になりました。最近の20代男性は、どのような理由で転職している人が多いのでしょうか?転職経験がある20代男性190人にアンケートを実施し、20代男性に多い転職理由を分析、ランキング化しました!

1.20代男性が転職した時の年齢は?

今回のアンケートに回答してくださったのは、20代の時に転職を経験している、現在20~29歳の男性190名です。まずは、転職した時の年齢についてまとめました。

アンケートに回答された20代男性が転職した時の年齢は「24~27歳」に集中しており、この年代だけで全体の70%ほどを占めています。いわゆる第二新卒とよばれる25歳頃、そしてある程度仕事をこなせるようになってきた20代後半で、次のステージへと転職をしていく20代男性が多いようです。

また、20歳で転職をした人も約8%いることから、高卒もしくは専門学校卒で就職した会社に早めに見切りをつけ、新たな会社へ転職していく人も一定数いることがうかがえます。また、今回のアンケートでは29歳で転職した人は0名でした。

 

2.20代男性の転職理由ランキングを大公開!

20代の男性に聞いた「転職理由」は下記のような結果になりました。

20代男性の転職理由トップ3は、1位が「残業が多い・休日が少ない」、2位が「給料・ボーナスに不満」、そして3位が「その他」という結果でした。上位から詳しく見てみましょう。

 

1位:「残業が多い・休日が少ない」(21.1%)

残業の多さ・休日の少なさを転職理由に挙げた人が最も多く、全体の21.1%でした。働き方改革がうたわれる昨今ですが、やはり労働時間の長さに関する不満は転職理由に直結するようです。

「残業が多い・休日が少ない」を転職理由に挙げた人の具体的な声を見てみましょう。

20代男性の転職理由1位:「残業が多い・休日が少ない」 の具体例

・「週6日勤務で、朝から晩まで働いていたにもかかわらず、あまり給料がよくなかった。」(27歳・群馬県)
・「残業が多く、時期によっては休日出勤もしていました。その分給与が出るならまだ我慢できますが、全く出なかったため転職を決意しました。」(26歳・大阪府)
・「毎日終電での帰宅、休日出勤も度々あり心と身体のバランスが崩れたため。」(24歳・石川県)
・「夜勤がある仕事だったのに給与も少ないし、残業も多い。休日出勤もあり、体力がもたないと感じたから。」(27歳・大阪府)

深夜に及ぶ残業や休日出勤、夜勤などがあるにもかかわらず、残業代や休日手当が出ない、あるいは少ないなど、「労働時間が長いのに、それに見合った給料がもらえなかったこと」が理由で転職を決意した人が多いようです。また、拘束時間の長さで体力的に限界を感じたり、心身のバランスを崩したという声も多く見られました。

いくら若くて体力に余裕がある20代男性とはいえ、連日の残業や休日出勤は大きな負担になります。さらに給料にも満足できないとあっては、やはり転職を考える大きなきっかけになるのでしょう。

 

2位:「給料・ボーナスに不満」(15.8%)

給料・ボーナスに関する不満を転職理由に挙げた人は15.8%でした。具体的な理由を見てみましょう。

20代男性の転職理由2位:「給料・ボーナスに不満」 の具体例

・「残業時間が20時間から30時間なのに見込み残業代が1万円。ボーナスもなしなので転職しました。」(26歳・大阪府)
・「毎日朝早くから夜遅くまでの仕事で、給料・ボーナスともに仕事に似合っておらず、有給もなかったため。」(21歳・福島県)
・「内資系企業のため年功序列で、仕事に見合った報酬を受けられなかった。また、50歳以上の先輩が働きの割に高い給料を貰っていることに疑問を感じた。賞与だけでも一律で評価された報酬を得たいと思ったため、賞与の比重の高い会社へと転職した。」(24歳・大阪府)

入社して数年の20代は大幅な昇給やボーナスは見込めないことがほとんどですが、「給料が低いのに残業が多い」という不満を抱いて転職する人が多いようです。これは転職理由1位の「残業の多さ・休日の少なさ」とも関係する内容です。

 

3位:「その他」(10.5%)

「その他」を選択した人は全体の10.5%でした。具体的にはどのような転職理由だったのかを確認してみましょう。

20代男性の転職理由3位:「その他」 の具体例

・「契約社員の為5年間しか契約することができず、正社員登用制度もあったが、登用率が低いため、同業の正社員で募集している会社に転職した。」(24歳・神奈川県)
・「元々持病持ちで体調が悪化したため、やむなく当時勤務していた会社を退職。体調が復活したのちに再就職した。」(20歳・兵庫県)
・「親が病気になり、さらに祖母のがんが発覚したため、近場での仕事でないと介護にいけなかったため。」(23歳・宮崎県)

正社員を希望しての転職や、自身の体調、家族の介護などを転職理由として挙げている人が多く見受けられました。個人の様々な事情で20代のうちに転職する人が一定数いることが分かります。

 

4位:「他にやりたい仕事が見つかった」(10.5%)

「他にやりたい仕事が見つかった」という前向きな転職理由を挙げた人は、全体の10.5%でした。具体的に見てみましょう。

20代男性の転職理由4位:「他にやりたい仕事が見つかった」 の具体例

・「元々東京で仕事をしていたのですが、留学経験があることから、やはり英語に関わる仕事がしたいと思い、転職を決意しました。」(24歳・海外)
・「宇宙・天文に関しての興味があり、一度の人生でやりたいことをやるべきだと考え転職した。」(28歳・埼玉県)

明確にやりたいことがあり、それに向けて転職したという人が多い結果となりました。たとえば30代の男性ともなると家庭を持ったり役職が付いたりなど、転職しづらくなるケースもあります。若くてある程度自由がきく20代のうちに、自分が本当にやりたいことにチャレンジしようとする人が多いのかもしれません。

 

5位:「人間関係(同僚・先輩・後輩)に不満」(7.9%)

人間関係の不満を転職理由に挙げた人は7.9%でした。

20代男性の転職理由5位:「人間関係(同僚・先輩・後輩)に不満」 の具体例

・「上司の指示が二転三転するうえ、休日であろうが平日の深夜であろうがメールしてくるため、精神的に疲労したため転職した。」(27歳・千葉県)
・「直属の指導役の先輩社員との関係悪化と、過酷な現場作業による疲労のため。」(20歳・兵庫県)

20代という若い世代のためか、同僚ではなく上司や先輩との人間関係がうまくいかず、さらにそれが業務過多や作業を煩雑にする原因となり、転職を考える人が多いことがうかがえます。

また、6位の「勤務日を変えたい」と回答した人の中には「休日出勤が隔週で発生していたので、完全週休2日制の勤務体系を希望して転職した」(27歳・京都府)のように、残業や休日の不満とも言い換えられる理由も目立ちました。また、「土日出勤の飲食店勤務から、土日休みかつ、自分の時間を確保できる仕事に転職したかった」(26歳・東京都)、など、サービス業から土日祝休みに転職したいという理由を挙げている人もいました。

7位の「転勤したくない」は5.3%おり、「入社前から転勤は嫌だったが、地方のため安定している企業が少なく、ひとまず在籍して公務員を目指した」「いつどのように転勤が発生するかわからず将来が不安だった」という声も挙がっています。働き方の多様化が進んでいるものの、数年ごとの転勤が発生する業種・職種はいまだにあり、特に身軽な若手の20代は、全国各地の馴染みのない地域へと転勤させられるケースも多いようです。転勤のない地域限定職に就くと給与が低くなるため、どの雇用形態を選ぶかを悩む声もあります。

また、女性の転職理由で「転勤したくない」と回答した人は0人でしたが、配偶者の転勤で転職を余儀なくされたケースは多く見られました。男女とわず、転勤問題は20代の働き方に大きな影響を及ぼしていることは間違いなさそうです。

8位の「結婚・出産のため」を転職理由に挙げた人の詳細を見てみると、「交際していた彼女との間に子どもができ結婚することになった為、正社員として働けるところに転職した」のように、結婚を機に安定した雇用形態につきたいという理由で転職したケースがありました。

このように、20代男性の転職理由はさまざまですが、具体的な理由を掘り下げてみると「○○であるうえ、残業も多かったので転職した」というように、残業などの拘束時間の長さ+何らかの不満(主に給料や人間関係など)を転職理由として挙げているケースが目立ちました。複数の不満が重なり合って転職を決意する20代男性が多いことが考えられます。

 

3.20代前半(第二新卒)と、20代後半の転職理由の違いは?

20代男性の転職理由ランキングをご紹介しましたが、25歳くらいまでの第二新卒とよばれる世代と、20代後半とでは、転職理由は異なるのでしょうか?進学時の年齢(ストレートで入学or浪人)や最終学歴などによりますが、ここでは20代前半(20~25歳まで・主に第二新卒)と、20代後半(26~29歳)までの転職理由を比較してみました。

20代前半(第二新卒)の男性の転職理由の1位は「その他」で、具体的には雇用形態の安定や自身の体調面、家族の病気・介護などで転職をするケースが最も多いという結果でした。2位以降は「給料・ボーナスに不満」「残業が多い・休日が少ない」と続きます。

20代後半の男性の転職理由も、「その他」を除けば上位は20代前半とあまり変わりはありません。3位の「勤務日を変えたい」は、20代後半になり結婚なども視野に入れ、カレンダー通りの土日祝日に休みたい、休日出勤を減らしたいなど、家族のことも考えた転職理由と考えることもできそうです。

20代後半では、20代前半・第二新卒にはなかった「Uターン・Iターンしたい」を転職理由に挙げている人が6.3%いました。一方で、20代前半・第二新卒で転職理由として挙げられていた「仕事にやりがいがない・つまらない」「上司・経営者への不満」「社風が合わない」は、20代後半で転職理由に挙げている人はいませんでした。これらの不満は20代前半のうちにある程度見極めて解決のために転職し、20代後半には納得している人が多いのかもしれません。

また、「他にやりたい仕事が見つかった」という明確な目的をもって転職している人は、20代前半では9.1%、20代後半では12.5%といずれも同程度いました。

 

4.「転職して良かった?」という問いに対する回答は?

転職して良かったですか?」という問いに対する結果は、下記のようになりました。

92%の人が転職して良かったと回答しており、20代男性の転職はおおむね成功している人が多いことがわかります。なお、「転職して良かった」理由もあわせて見てみましょう。

1位は「残業や休日の条件が改善した」でした。転職理由の1位であった「残業が多い・休日が少ない」の不満が改善されていることがわかります。

2位は「やりたい仕事・やりがいのある仕事に就けた」でした。この回答をした人の転職理由は、「他にやりたい仕事が見つかった」「仕事にやりがいがない・つまらない」のほか、「上司・経営者への不満」「結婚が決まり雇用形態を安定させたかった」などがありました。仕事内容以外の理由で転職した結果、希望の仕事ややりがいのある仕事に就けて満足している人が多いようです。

数は少ないですが、「いいえ」と答えた人、つまり「転職してよくなかった・悪かった」と感じている人8%の人について詳細を見てみると、給料・ボーナスへの不満を挙げている人が65%でした。「休日出社が多いのがつらくて転職したが、給料が減ってしまった」「家庭の事情(妻の実家)で引越しをしたが、年収面で不満」など、給料が減ってしまったという人が多いようです。

 

5.転職前後の年収の変化について

転職前と転職後の年収の変化について聞いてみたところ、下記のような結果になりました。

年収がアップした人とダウンした人が同数で、ともに36.8%という結果でした。年収がダウンした人と、年収がほぼ変わらなかった人をあわせると、実に63%にのぼります。しかし、そのうちの78.6%の人は「転職して良かった」と回答しています。転職して良かった理由としては、「残業や休日の条件が改善した」(20%)、「やりたい仕事・やりがいのある仕事に就けた」(17.1%)、「人間関係が良くなった」(14.2%)でした。

 

■「残業が多い・休日が少ない」が理由で転職した人の年収の変化は?

転職理由の1位であった「残業が多い・休日が少ない」を挙げた人の年収の変化を見てみると、年収がアップした人はわずか12%に留まり、ほぼ変わらなかった人が50%、年収がダウンした人は37.5%でした。

しかし全員が「残業や休日の条件が改善した」という理由で「転職して良かった」と回答していました。年収維持か下がったとしても、労働時間と給料が見合っていれば転職は成功と考える人が多いようです。拘束時間は、労働意欲と満足度に大きく関係していることが分かる結果となりました。

■「給料・ボーナスが不満」で転職した人の年収の変化は?

転職理由の2位であった「給料・ボーナスに不満」と答えた人は、転職後に全員が年収アップに成功していました。しかし、「転職してよくなかった」と回答しているが人16.6%おり、その理由は「残業が多い・休日が少ない」でした。年収がアップしても残業が多くて転職を悔やむ人もいることから、やはり残業の多さは仕事の不満に直結することがよく分かる結果となりました。

 

20代男性の転職理由は「残業が多い・休日が少ない」が第1位!

20代男性に行った転職理由のアンケート結果によると、1位は「残業が多い・休日が少ない」、2位が「給料・ボーナスに不満」、3位は「その他」で、具体的には自身の体調や家族の介護、雇用形態の変更などでした。具体的な転職理由を掘り下げてみると、「残業の多さ+給料や人間関係の不満」など、勤務時間の長さを主とした複数の不満が重なって転職する人が多いことがうかがえます。

20代の転職は難しいという声もありますが、92%の人が「転職して良かった」と回答していました。社会人経験が短い第二新卒をはじめとした20代男性でも、しっかりと準備をして臨めば転職は成功することがわかる結果となりました。